労れマイハート、労れマイボディ

あっちこっちに愛があふれてる

愛を纏う



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一番言われる褒め言葉は、「お洒落やな〜」だと思う。

お世辞でもかわいいとは言えない顔だ。幼い頃からコンプレックスの塊だったけれど、唯一褒められたのは服のセンスであり、中学生の頃、同じ部活で学年唯一のギャルが「遠足で着る服を選んでほしい」と、メールにいくつか全身コーディネートの写真を添付してきたこともあった。思い返せば、あれが一番最初のコーディネート提案で、アドバイスだったかもしれない。

顔は薄くて目つきが悪いし、「おからとか高野豆腐って感じ」と言われたこともあったけど、制服姿の中高生時代、たまに私服を着れば褒められた。そんなこんなで大学時代、 「顔は服でカバーする。わたしは雰囲気かわいいを目指すぞ」と決意したのだった。


ブログはおひさしぶりです、エムです。

書きたい書きたいと言いながらも手をつけていなかったブログ。約半年を経て、ついにポチポチ打ち始めました。

書きたいことが多すぎて逆に困っていたのだけど、わたしの生きてきた二十数年を語るにあたりやはりファッションは外せないと思ったので、今回はそんなお話をぼんやり書くことにする。


先日Twitterで「コーディネートで気をつけている点を教えてほしい」といったリクエストをいただいたので、画像でまとめてみたのが発端。(たくさんの方に見ていただけたようで、嬉しく思っています)

わたしは以前アパレルで働いていたのだけど、そのときお客様から寄せられたのは、「目の前で売られている、店の服を絡めた悩み」が多かったわけで。

たとえば、「これを買うか悩む」「これとこれどっちにするか悩む」「これにはどんな服を合わせたらいい?」など。

お客様はそのショップの服に関連したお悩みを話してくださる方がほとんどなので、わたしはふと『一般の人々が抱えている、ファッション、おしゃれに関するお悩みってどんなものだろう』と気になったのだ。

ファッションに関する悩みや考えがあればぜひ教えてほしい、と、好奇心からお題箱で募ってみたところ、マジのお悩みから漠然としたものまでたくさんのメッセージをいただき驚いた。

お悩み解決しますよ!という意味で募集したわけではなかったものの、結構本気のメッセージを見ると、こちらも本気で返信しなくては…とまじめに向き合った。アパレル時代を思い出して楽しかったので、オールオッケー。


そうして色々なメッセージが届いた中で、特に多かったのが「似合う服がわからない」「お洒落になりたいけどどうしたらいいのかわからない」あたりだったと思う。

わたしは投稿者さんたちをまったく知らないため、的確なアドバイスを差し上げることは難しかったのだけど、相手がどんな顔でどんな服の人か知らなくたって、とりあえず平等に言えることはある。


まず、「お洒落である」とはなんだろう。

これって、捉え方は人それぞれだとわたしは思う。自分の好きな服装の人がお洒落だと感じることもあれば、自分とは真逆で奇抜な服装だからお洒落、色使いがお洒落、なんかわかんないけど雰囲気がお洒落(?)…と、色々あるはずだ。

それもそのはず、ファッションとは自由なのだから。

それぞれ感性が違って、色々あるからおもしろい。だからわたしは、お洒落であることの定義なんて正直なところないと思っている。

ファッションを愛するわたしとしては、「お洒落になりたい」という気持ちこそがすごくステキなことだと感じていて、服に悩む姿がなにより女の子らしくてかわいいなあとニッコリしてしまうのだ。


お洒落は自由だけど、そんなこと聞いてるんじゃない、わたしは手っ取り早く「お洒落に見える方法」を知りたいんだ!という人のために言えることがあるとすれば、『人と違うものを身につける』が一番な気がする。

わたしがお洒落だと言っていただける理由としては、おそらく「みんなとちょっと違う」が大きいのだと思う。

中学生の頃は誰よりも早く森ガール系の服装をしていたし、当時は誰もベレー帽やストールもつけていなかったはず。高校生の頃はよくカラータイツを履いたり、変わった襟のブラウスを着たり。大学生の頃は古着にハマり、そこらへんで売ってないようなデザインを着ていた。今も相変わらず古着は好きだし、ありふれていないデザインに惹かれる。

もちろん、「みんなとちょっと違う個性派アイテムを身につける」=「お洒落である」ではない。とっ散らかっていたら意味がなく、ここで『バランス』が一番大切になってくる。

以前ツイッターに上げたコーデを組む際のポイントとして、色を使いすぎない、色味を統一する、シメ色を使う…など、大変基礎的だけど、「誰が見ても良い感じ」になるために最も大切なことたちが、全てのコーディネートに通ずると思う。

どんな服装も、もちろん化粧も(さらに人間的にも)、『バランス』が重要で、バランスさえ良ければどうコーディネートしたってまとまるし、お洒落に見えるはず。センスが良い方はいちいちそんなことを考えなくてもバランスよく組めるけれど、コーデの組み方が難しいと感じる方は、ぜひバランスを考えて楽しんで欲しい。



もうひとつ、『似合う服がわからない』については、正直相手のことを生でよく見てみない限りなんとも言えないのだけど、身近なお洒落な人に生でアドバイスしてもらうのが一番良いと思う。

ただそんな人もいなくて、自分で自分に似合うかどうかがわからなければ、好きなものを着ればいいよとわたしは伝えている。

最近はパーソナルカラーや骨格タイプなどが、SNSだけでなく雑誌やテレビなどのメディアにも溢れていて、診断結果に囚われる人が本当に多いなと感じている。

結果に満足して楽しんでいるのならオッケー、最高!このまま貫けばいい。

でも、自己診断で勝手に思い込んで囚われたり、プロ診断でも結果に満足できないまま、あまり好きではない色や形を嫌々使う人々も多いようで、それはとっても残念でもったいないことだと思う。

仕事や学校の制服でもない限り、ファッションは自由なものであり、ほとんど自己満足だと思っているので、好きな服を着ればいい。楽しくなければ、自分が満足しなければ意味がない。

わたしはファッションを愛していて、どん底だったときに力をくれたファッションを、人々にも愛して欲しいと思っている。

服を選ぶのが面倒だと感じている方に強要することはないけれど、少しでも興味があったり、悩んでいたり、お洒落になりたいと思っている方には、目一杯悩んで楽しんで欲しい。


だから様々なファッションの悩みに対し、現役時代はプロとして、今はファッションを愛する者として、一生懸命心を込めて対応するけれど、いろいろ言いつつも「まあ自分が楽しければいいからね!」で〆てしまう。本当にそうだと思っているからだ。

ファッションに正解はない。だからいろいろ試して悩んで楽しんで、お洒落を追求してくれたらわたしは嬉しい。


ようやく秋が来た。服好きはなぜか秋服が大好きのようで、わたしもその1人だ。何を着ても暑い夏服から解放され、いろいろ重ねたりするのが楽しいからだろうか。とにかく秋冬カラーが好きなので、ウィンドウショッピングだけでも心が躍る。

この記事を読んで、少しでもファッションを楽しむ気持ちを持ってくれたら、たいへん嬉しい。ぜひ秋服をたくさん見て、悩んで、楽しんでもらえたら嬉しい。


わたしにとってファッションは、自分自身を高めてくれるもので、盾であり、愛なのだ。

近頃心もお金もだいぶ不安定で余裕がないけれど、だからこそお気に入りのリップをつけて、お気に入りの服を纏う。

それだけで元気が湧いて、強くなれる気がするのだ。だからわたしは、明日も明後日も、愛しい服を纏う。




エム