労れマイハート、労れマイボディ

あっちこっちに愛があふれてる

夜明け前が一番暗い


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The darkest hour is always just before the dawn.


『夜明け前が一番暗い』

どこかの偉人の言葉らしい。


わたしがこの言葉を知ったのは、かつて亀梨和也が主演だった舞台Dream Boys、略してドリボで歌っていた劇中歌『lost my way』の歌詞がきっかけだったと思う。(否めないジャニオタ感)

『夜明けの前が一番暗い 生きてる限り人は迷うのか』

といった歌詞で、恥ずかしながら当時わたしはこれが偉人の言葉と知らず、「へ〜夜明け前が一番外暗いんやなあ」と信じ込んでいた。

実際の意味は『明けない夜はない』といった感じで、どんな困難が訪れてもきっと光は刺す…とかなんとか。


話は変わって、先日わたしはディズニーランドに行くため早朝5時前に起床し、どすっぴんで荷物をひっつかみ家を出た。

10月28日の5時30分頃。

自宅からバスで最寄り駅へ。最寄り駅から新幹線へ。

しかし最寄り駅に向かうためのバスの始発がなく(ど田舎なので)、これはディズニーに行くたび毎度のことなのだけど、タクシーで最寄り駅まで向かう。

10月末の5時30分の空は驚くほど暗くて、すっかり冬の気配。月がすごい光を放って主張していて、星もよく見えた。まるで夜。なのに空の色は、明らかに「夜じゃない」!

夜明け前の空をとぼとぼ歩きながら見上げて、こんな空をどこかで見たなあとぼんやり考え、そうそうこれはスペインの空と同じだわ、とすぐに思い出した。


わたしは大学時代、約3ヶ月ほどスペインに短期留学していたのだけど、日本の秋の夜明け前の空は、日が長いスペインの秋の夜空に似ていたのだった。

スペインの空はとても高くて、電線がぜんぜんなくって、ずっと見上げていたいくらい綺麗だった。朝も昼も、夜も。だから日本に帰国したとき、あまりの空の低さと電線の多さにショックを受けたことを覚えている(生まれてからずっと住んでいるくせに)。

10月末でも、夜のスペインの空はとても明るかったと思う。たぶん、21時頃まではずいぶんと明るい夜空だったかな。日本の、ようやく日が沈みかけた夏のような。なんせ数年前のことだし、夜空なんて意識せずに毎日見ていたので、詳しくは思い出せないけれど。


わたしはスペインの夜が好きだった。

わたしの住んでいた街は田舎で、だけど田舎すぎず、都会すぎず、といった街で、飲み街(いわゆるバル街)が有名だった。毎晩のように22時頃からバル街に出て、友人と待ち合わせて、飲んで食べてよく笑って、たまには泣いたりもした。

今思い返せばあの3ヶ月のことは笑えるけど、スペインではいろんなことがあって、いらいらしたり、悲しくなったり、楽しかったり、感動したり、いろんなことを短い期間で経験した。当時のわたしからすると結構つらい3ヶ月だったけど、思い返せば今年2018年の方が、500倍はつらかったと思う。


2018年は、干支的に厄年ではないけど、わたしにとってほぼ厄年だった。

面倒なので毎月毎月を振り返るつもりはないが、とにかくつらい一年だった。もちろん楽しいこともあった!でもやっぱり、2018年は本当に大変だったし、生きてきた中で一番つらかったと思う。

つい最近11月末、わたしは人生初めて財布を落として(財布も記憶もなくした夜、おまけにワンナイトもした)、それはもうえらいこっちゃだった。2018年も終わりだというのに大事件。周りにも怒られたし、自分自身やるせなくて、1週間は地獄だった。

そのあと、12/2のM-1グランプリで、わたしが去年(2017)のM-1を見てからいきなりハマって全力で応援してきた和牛という芸人さんが、今年も優勝を逃して大号泣して、悲しすぎて数日間なにもやる気が起きなかった。芸人さんを熱烈に応援したのはたぶん和牛が初めてで…というのも、わたしがブラック企業に転職したばかり〜本当に仕事がしんどいときにハマった彼らなので、生き甲斐で、支えだったから、死ぬほど応援していたのだった。


そんなこんなで、むちゃくちゃの2018年末。

早く2019年にならないかしら、年が明ければ厄払いと同じ感じになるのでは?と、根拠のない適当な考え。

でもそんなこんなで、しばらくして失くした財布が見つかったり(お金はなくなっていたけど)、年始に劇場(和牛)に行く予定ができたり、中丸雄一のソロ舞台のチケットを譲ってもらえることになったり、新しい職場の人と楽しく話せたり(実はまた転職しました)、ちょっといいなと思う人に出会ったりして…2018年末、いきなり良いことも駆け込んできた!


夜明け前が一番暗い。

明けない夜はない、とか、特に良い言葉だと思ったこともないし、信じてもいないし、だけど「ケッ!そんなわけないやん」と思うわけでもない。

だけど、本当に最悪だった2018年の最後の最後で、あ〜ちょっとは希望持てるな、最後は悪くなかったなと少し思えた。そしてはじめて、夜明け前が一番暗いの意味を実感したり。

だからといって、わたしの中の格言に追加されたわけではないけれど。でもたしかにそうかもねと少し思ったりして。


実際の夜明け前って、すごく明るい。スペインの夜みたいに。冬が終わるまでにあの明るい空をまた見たいから、もう一度早起きしてみようかなあ。

そしてまだまだわたしの夜は明けきったわけではないだろうから、もっと楽しいことがあると思うから、来年に大期待。クリスマスに風邪ひいて寝込んだけど、だいぶ元気になった!

それでは皆さん、良いお年を。



エム